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衣替えはいつすべき?プロが教える、衣替えのおすすめ手順・収納のコツ!

公開日:2021/08/31  更新日:2024/9/17

衣替えはいつすべき?プロが教える、衣替えのおすすめ手順・収納のコツ!

季節の変わり目にする衣替え。日によって暑かったり寒かったりすると「いったいいつ・どうやって衣替えをすれば良いの?」と迷ってしまう方もいるかもしれません。
また、タイミングが分からないと、衣替え自体を億劫に感じる方もいるのではないでしょうか。本記事では衣替えのタイミングや方法のポイントと、できれば衣替えなしで過ごしたいという方への衣類収納のコツをお伝えします。

衣替えをする時期って、いつ?

学校の制服などの衣替えは6月1日から夏服へ、10月1日から冬服へ移行するのが一般的ですが、衣替えの本当に適切な時期はその年の気温や地域によって異なります。沖縄と北海道で長袖を出すタイミングを想像していただくとわかりやすいですね。衣替えのタイミングの目安は、日付よりも最高気温を基準にすると良いでしょう。

・冬→春

春服への衣替えは最高気温が15~20℃くらいの日に行うのがおすすめです。気温15℃くらいでダウンジャケットやウールのコートが暑く感じられ、気温が20℃まで上がると薄いアウターでも不要と感じる方もいるでしょう。下の4月の平均最高気温を参考にすると、東京や大阪は3月中、仙台は4月頃、札幌は5月になってからが衣替えのベストなタイミングと言えるでしょう。最高気温が24℃くらいまで上がるようになると半袖の出番になりますので、那覇では4月が夏服への衣替え時期となりますね。
【気象庁データによる各地の4月の日最高気温平均値】
札幌11.7℃・仙台15.5℃・東京19.4℃・大阪19.9℃・那覇24.3℃
(※国土交通省・気象庁「平年値(年・月ごとの値)」日最高気温・4月度平年値参照)

・夏→秋冬

秋冬服への衣替えも同様の考え方で最高気温が20℃くらいまで下がってきたタイミングで行います。はじめはカットソーやカーディガン、ジャケットなどを出せば間に合うでしょう。厚手のアウター類は最高気温が15℃を下回るころに必要となってきます。最高気温10℃前後だと昼間でもかなり寒く感じますので衣類と同時にブーツや帽子、手袋などの防寒具を準備しましょう。

衣替えをする前に!衣類収納で気を付けたいポイント

しまうのは洗濯やクリーニングをしてから

白いブラウスを久しぶりに出してみたら、首のまわりが黄色くなっていてがっかりした経験はありませんか?
衣類を数カ月~半年間ほどしまっている間に落としきれていなかった汗や食べこぼしの汚れがシミとして浮き上がってくることがあります。いざ着用しようと思った時に残念なことにならないよう、収納前に洗濯やクリーニングでしっかり汚れを取り除いておきましょう。また虫害がおきやすいウールやシルクの衣類を収納する場合は防虫剤を準備しておくと良いです。

衣類の種類に合わせたしまい方を

収納中の型崩れを防ぐために、それぞれの衣類にあった方法で収納しましょう。ジャケット類を畳んで収納すると肩や襟部分の立体感が損なわれてしまいますので、なるべくハンガーに掛けたまましまいましょう。反対にニット類をハンガーにかけて収納すると、重みで肩部分が伸びてしまうため畳んで収納するのがおすすめです。シワが気にならない素材のものでしたら圧縮すると省スペースで収納できますよ。

ハンガーにかけたまま保管する際はカバーをかけるとホコリや汚れを防げます。こちらは中身が見えるので着たい服が迷わず取り出せて便利です。

翌シーズンに探しやすい収納方法を

衣類を畳んで収納する場合、重ねてしまうと何がどこにあるのか分かりにくく翌シーズンにお目当てのアイテムが見つからず困ってしまうことはありませんか?
そういったことを避けるために、引出式のケースにTシャツなどを畳んで入れる際は、立てて収納してみてください。パッと引き出しを開けた時に、全体が見渡せる状態が理想です。
手持ちの衣類を把握することで、買い足すアイテムも検討しやすくなりますよ。洋服の種類によっては立てる収納が難しい場合もありますが、側面が透明窓になっていて重ねて収納した洋服が一目で見えるような収納ケースなどを上手に取り入れて、探しやすい収納を心掛けましょう。

サイドが透明窓になっているため、重ねて入れた衣類も下部まで把握できます。上からはもちろん重ねたままでもお目当てのアイテムが取り出せるところも便利です。デザインもかわいいので衣類収納として不要になった場合も、お子さんのおもちゃ入れといった収納用品としても活用できそうです。

プロが教える、衣替えのおすすめ手順・収納のコツ!

おすすめ手順

1.天気が良い日に行う
衣替えは湿度の低い晴れた日に行うのがおすすめです。衣類はもちろん収納容器やクローゼット内にカビが発生してしまうのを防ぐために風通しを良くして作業しましょう。収納前に掃除機がけや拭き掃除をして清潔を保つことが衣類の傷みを防止することにもつながります。

2.不要な衣類は手放す
家庭の収納スペースは限られています。そのため、来シーズンに着用しないであろう衣類は手放して、必要な衣類だけを収納するようにしましょう。どれを手放したらよいかわからない方はワンシーズン使用しなかった、ヨレや着用感が出ている、サイズアウトしてしまった、などを目安にしてみてください。あらかじめ衣類の数を絞っておくことで衣替えがスムーズに進みますよ。

3.種類別に収納
クローゼットやタンスの中身を手あたり次第に詰めていく方法は短時間で済みます。しかし、何がどこにあるのかわからなくなってしまうデメリットもあります。気温を目安に徐々に衣替えしていきたい方には『カットソー』『カーディガン』『アウター』などアイテムごとに分けて収納するのがおすすめです。分類するひと手間が来シーズンの衣替えをグッと楽にしてくれますよ。

収納のコツ。着る服は余裕を持たせて、着ない服はコンパクトに

オンシーズンの服は取り出しやすく余裕ある収納をめざしましょう。取り出しやすい収納量の理想はクローゼットの7~8割といわれています。どうしても衣類の数が多くてクローゼットがいっぱいになってしまう時は、なるべく細めのハンガーにかけることで収納スペースに余裕が生まれます。また一つの引き出しの中に複数シーズンのものが混在する場合には引き出しの手前側にオンシーズン、奥側にオフシーズンと前後で分けるだけで取り出しやすくなります。

収納のコツ②ゴールデンゾーンを活用しましょう

「収納のゴールデンゾーン」をご存じですか?
モノを出しやすく戻しやすい場所を指しており、一般的には腰の高さ~目線の高さまでを「収納のゴールデンゾーン」といいます。モノを立ったまま出したりしまったりできる範囲が一番便利にストレスなく使用できるというわけです。つまり衣替えをした場合、これからのシーズンに着る洋服はハンガーに掛ける、3段の引き出しケースであれば上段にしまうなどクローゼットのゴールデンゾーンに配置するのがおすすめです。逆にオフシーズンの衣類はこの範囲に置かず、クローゼット上部の棚や足元に収納するようにします。毎朝の着替えや洗濯後の戻しがスムーズに行えるようになり、ストレスの少ないクローゼットができあがりますよ。

        

衣替えをしなくてすむ収納方法

手持ちの衣類を把握し、コツがつかめてくるとそんなに大変ではない衣替えですが、やはり時間がかかり億劫な気持ちが拭えない方もいるかもしれません。そんな方は思い切って、衣替え不要の衣類収納を検討してみてはいかがでしょうか。
オフシーズンの衣類をしまい込むのではなく、すべての手持ち衣類を一括して収納。そうすることで通年衣替え不要な生活を楽しんでいる方も、年々増えてきています。

衣類を厳選することが必要

すべての衣類をしまい込まずに収納するには、それなりの収納場所が必要です。今までオンシーズンのものだけ掛けておけばよかったクローゼットにオフシーズンのものも掛けるため、衣類を厳選しておかないと隙間のないギューギューのクローゼットになってしまいますね。
空気の通り道がないと湿気を吸った衣類がカビてしまったり、害虫が発生したりするリスクもあります。そのため今まで以上に衣類を厳選し、1カ所に収める工夫が必要です。ただし、必ず1カ所に収納しなければならないわけでもないので、どうしても収まりきらない場合はダウンジャケットと厚手のコートのみは別の場所に収納するなどお部屋の事情にあったルールづくりをすると良いでしょう。

掛け収納をメインに

すべての衣類をハンガー掛けにする必要はありませんが、掛け収納メインのクローゼットにすることで衣類全体が一目で把握しやすくなり、毎日の洋服選びもスムーズになります。
クローゼットの扉を開けて一番取りやすい場所にオンシーズンのものを掛け、その他は洗濯ばさみなどで区切ったり、季節やアイテムごとに異なる色のハンガーを使ったりすることで、さらに服は選びやすくなります。
またハンガーだけでなくフックなどを使用すれば、洋服以外にもスカーフやバッグも一緒に収納することができます。朝の忙しい時間にあちこち移動することなく、一カ所で支度ができて便利になるでしょう。

ケースや収納用品も活用

丈の短いアイテムを掛けて空いた下部スペースには、引き出しや収納ケースを設置してみましょう。細かい小物類やハンガーに掛けると伸びてしまうニットを収納すると良いですね。
新しく収納ケースなどを購入する場合は、同じメーカーやシリーズで重ねて使用可能なタイプがおすすめです。季節によって重ねる順番を変えるだけで取り出しやすさが格段にアップし、配置換えや追加購入が必要になった場合も対応しやすいでしょう。また、クローゼットのないお部屋の場合は、ハンガーラックの導入をおすすめします。お部屋の広さに合わせてさまざまなサイズ展開がされており、ホコリや来客の視線から衣類をガードするためにカーテンやカバー付属の商品もありますよ。

クローゼット内で使っても、リビングの小物収納として使うのもオススメ。ハンドル付きなので、取り出しやすさも◎

お布団や洋服を収納してクッションにできる収納ケースもオススメ。クッションとして使えるので収納スペースを作らなくても大丈夫!かさばる布団をコンパクトに収納!

    

ライフスタイルに合わせた衣替えを

職種やライフスタイルによって必要な衣類の数は違うため、理想のクローゼットも千差万別です。衣替えをしてもしなくても、毎日の洋服選びがストレスになるのではなく楽しい作業となりますように。参考になりましたら幸いです。

【参考資料】※年間の気象情報
<札幌> / <仙台> / <東京> / <大阪> / <那覇>

執筆者紹介

名前
出口 知子
プロフィール
整理収納アドバイザー
お掃除スペシャリスト・クリンネスト2級認定講師
株式会社ハート・コード(https://heartscode.com/)にてお片付けや掃除でお困りのお宅にて現場作業を行い、各家庭に合った収納用品や効率良いお掃除方法を提案している。のべ1000件のお宅をととのえた経験を活かし講師としても活動中。